テナージュ(Tennâge)とは
折り曲げたら割れる、摩擦に弱いといった性質から、木は従来、建材や家具といった動かない大きなものに用途が限られていました。 またラッピング材(固定したものの表面に貼る)としての用途もありますが、強度を保つため表面をプラスチックやフィルムで覆っており、天然木の風合いが失われているのが難点でした。
龍谷大学理工学部との共同研究のすえ、弊社はこうした従来の天然木素材の限界を打ち破った、まったく新しい天然木シート素材の開発に成功しました。
それが天然木自在シート(縫える木)「(テナージュ)」です。
テナージュ(Tennâge)の技術
天然の木をスライスしたツキ板に樹脂を充填させ、補強材として和紙や不織布、天然皮革、帆布を貼り合わせることによって、天然木の持つ暖かな質感を損なわずに十分な強度と柔軟性を持ったシートとなります。
これにより、繰り返し折り曲げても割れず、縫製加工が可能なシート素材「縫える木」として、多様な用途に活用することが可能となりました。
この「天然木自在シートTennâge(テナージュ)」は、日本と米国で特許を取得しております。
類似品にご注意
近頃、"縫える木" という名称を使った類似品が市場に出ておりますのでご注意をお願い致します。
天然木自在シート、世界初の"縫える木"として特許を取得している技術は、ゼロワンプロダクツ株式会社の(テナージュ)だけです。
テナージュ(Tennâge)は商標登録名です。
テナージュ(Tennâge)の特長
- 従来の天然木シートのように表面をフィルムやプラスチックで覆っておらず、木の風合いをそのまま残しながら折り曲げ、縫製などの加工が可能になり、「縫える木」を実現しました。
- 温度変化、湿度変化にも、寸法安定性が高いため高精度な製品にも使用できます。
- したがって従来品では対応できなかった用途(バッグや小物品、電気製品など円形や曲面の多いもの)に使用でき、用途が劇的に拡大します。将来的にはアパレルや靴の素材としての活用も可能になるでしょう。
- 化粧合板などに使用した後の、従来は廃棄処分するしかなかったツキ板の端材を再利用。資源の有効利用を実践します。
- 抗菌性を有している為、いろいろな製品に安心して使用できます。
- 直接に印刷することも可能で、また墨汁、水彩絵の具での上書きも可能です。更に単針の縫製は元より、家庭用ミシンで刺繍も簡単にできます。
- 樹脂が含浸されていますので、雨などに濡れても大丈夫な防水性があります。
テナージュ(Tennâge)の製品採用実績
テナージュは、天然木でありながら自在に加工可能なシートとして、 ノートPC・携帯電話などのコンピュータ機器や照明器具など、様々な企業の製品に素材として採用されています。
テナージュ(Tennâge)の活用事例
テナージュは、一般に販売される量産製品以外にも、照明器具や柱など様々な場所・用途で、天然木の風合いを感じさせる木目の装飾素材として活用されています。
テナージュ(Tennâge)のブランド実例
テナージュの「縫える木」である特長を活かして様々な雑貨製品を展開していた天然木雑貨ブランドが、higgie(ヒギー)、WOODUM(ウッダム)です。 また、光を通す天然木シートである特長を活かしてペンダントライトを製造していたブランドがMUKUです。 いずれも様々な展示会や百貨店等での販売で、好評を頂きました。 テナージュは、このように多種多様の製品に活用できる天然木シート素材です。
テナージュ(Tennâge)のサンプル製品
テナージュを活用した製品サンプルです。 折り曲げても割れたり裂けたりしない、縫製できる(縫える)、光を通す、柔軟に曲げられる、墨汁や水彩絵の具での上書きもできるなど、天然木自在シートの特長が活かされています。