HIGGIE:天然木を素材にした環境に優しいファッション雑貨ブランド

HIGGIE(イギー)は、2001年~2009年の間に弊社が展開していた天然木ファッション雑貨ブランドです。 多数の天然木雑貨製品を製造販売し、好評を得ました。 2010年からはブランドをリニューアルし、新生「higgie/ヒギー」として生まれ変わりました。

HIGGIEブランド製品

以下は、HIGGIEブランドで製造した製品です。

HIGGIE参考製品

以下は、参考製品です。

HIGGIE:暮らしの中の小さな自然

昔からわれわれの生活に深く根ざしてきた木。時代が変わり人々のライフスタイルが変化しても、木に対する愛着、木を欲する心は変わりません。われわれの生活から自然が失われていく今だからこそ、もっとも身近に自然を感じさせてくれる木を欲するのかもしれません。

木のナチュラルな質感と豊かな表情は、人々の心を優しく癒す力を秘めています。木に触れそのぬくもりを感じるとき、ひととき自然の中に身をおく心地よさを感じることができます。

わたしたちはそんな自然の木を身近かな生活のワンシーンに取り入れたいと考えました。建築材や家具といったものだけでなく、ふだん何気なく手に取ったり、身につけたりする小さなもの、たとえばバッグやアクセサリーといったものに。

天然の木をスライスして取った「突板」に柔軟剤を含浸させ不織布やトリコット、天然皮革を裏貼りすることによって、天然木の持つあたたかな質感を損なわずに、強度を保つことができます。こうして生活のあらゆる場面で用いるものに天然木を生かせるようになりました。まずはバッグやベルト、手帳など雑貨の製品化からはじめ、将来的にはアパレルの新素材として天然木を活用したいと考えています。

わたしたちにもっとも身近な自然である木、その用途と可能性は限りなく広がっていきます。

木にはそれぞれ表情があり個性があります。一つとして同じ模様のものはありません。自然のものだけが持つ豊かな個性とぬくもりは、人々の暮らしをさらに豊かなものにすることでしょう。

HIGGIE:テクノロジー

革素材の本格的なバッグからカジュアルバッグ、財布、手帳、アクセサリー、文房具にいたる多様な製品を製造するには、折り曲げたら割れる、強度が弱いといった天然木の性質を克服した、非常に柔軟で強度があり、縫製もでき、さらに耐水・紫外線褪色防止機能まで備えた自在性シートを開発する必要がありました。

まず天然木を非常に薄く(0.1~0.3mm)スライスした薄板に、人体に安全な生体適合性の天然樹脂を充填することで薄板に柔軟性を持たせます。

そして和紙や不織布、天然皮革などで補強します。この時、別途、接着剤を用いるのではなく、薄板に充填した天然樹脂が木の繊維を通じて補強材表面部分までおりてきて、接着剤として機能します。

こうして天然の木材でありながら柔軟性にとみ、繰り返し折り曲げても折れたり割れたりせず、十分な強度もある天然木自在シート/Tennâgeが完成します。

これまで、天然木をスライスした薄板は、化粧合板として使用するか、あるいはラッピング材(固定したものの表面に貼る)として使用するかのいずれかであり、その用途は建築資材、家具、置物など動かないものに限られていました。

しかしTennâgeを用いることによって、従来不可能であった天然木の長所と風合いを生かしたバッグ、ポーチ、ベルト、手帳など小物製品の製造が初めて可能になり、HIGGIEが誕生することになったのです。

弊社は2002年6月、この天然木自在シート/Tennâgeの開発で特許出願をしました。そして2004年3月に日本国、2005年8月アメリカ合衆国で特許を取得しました。

なお本研究と開発は、龍谷大学理工学部物質化学科との共同研究で行っています。

HIGGIE:デザイナー

HIGGIEは天然の素材から開発したバッグ/ファッション雑貨ブランドというだけでなく、そのスタイルも既存のものとは大きく異なります。

それは、固定されたデザイン、ブランドイメージから自由であるということ。つまり有名無名、国籍を問わず多様な人に製品のデザインをしてもらう。HIGGIE という一つのブランドの中に、各デザイナーのテイストを反映した個性的な製品が存在し、幅広い年齢層、多様な価値観を持った広範囲の人々にアピールするブランドを実現します。

テイストも価格も購買層も異なる各製品に共通するのは、天然木自在シート/Tennageを素材に製品作りをする、すなわち「木」が持つやさしさ、ヒーリング力を追求する、というただ一点のみです。そしてメイン素材以外の素材も天然素材にこだわります。

HIGGIE を通して意欲的で、斬新で独創的なデザイナーが世に出ることを大いに期待しています。

デザイナーがHIGGIE を通して成長し、HIGGIE もデザイナーによって成長していく、そんなブランドにしていきたいと思っています。

バラエティーに富んだHIGGIEの製品の数々をどうぞお楽しみください。

HIGGIE:環境

天然木を素材にしてバッグや雑貨、アクセサリーを作るという発想自体、ユニークなものです。またデザイナーたちの多様で個性的な感性と出会うことによって、今までになかった新しくおもしろい製品ができあがるという自信もあります。

しかし、発想の奇抜さやデザインの良さだけでものを作る時代は終わったと思います。地球規模で環境が破壊され、自然が失われていく現代にあって、環境の面についてしっかりと考えた上でものを作るかどうかが、今ものを作る者にもっとも問われていることだと思います。

現在、環境問題の一つに木の伐採があげられます。特に発展途上国の木が乱伐され多くの熱帯雨林が地球上から姿を消していっています。

それなのになぜあえて木を使うのかといった疑問を持つ人がいるかもしれません。

しかし、HIGGIEの素材であるTennageの開発にあたって、私たちがもっともこだわった点は、「省資源」「リサイクル」ということでした。

私たちは生活の中で実に多くの木材を消費しています。家や建物に、また内装材や家具として多くの木を使用します。その過程で必ず木の「半端、切れ端」である端材が大量に出ます。従来は廃棄処分するしかなかった、こうした端材を再利用し、新しい素材として再生させたのが、Tennageなのです。

またTennageの元となる薄板は、わずかな木材から大量にとることができます。たとえばわずか1m3の木材から5000m2もの突板を得ることができるのです。

このように新たな資源を消費しなくても、今あるものをうまく工夫し再利用することで、新しい価値を持った製品として生まれ変わるということを、TennageとHIGGIEは実証しているといえるでしょう。

またこの素材は、徹底して天然の原材料にこだわった素材です。従来の天然素材製品では柔軟剤、接着剤として合成樹脂など化学物質を使用するケースが多いですが、Tennageは人体に安全な生体適合性の天然樹脂を使用します。このため、燃やしても有害な物質が出ない、廃棄してもいずれは原材料が分解処理され土に還っていくなど、処分時の環境と安全性にもこだわっています。

このように、HIGGIE は、100%天然の原材料のみを使用した人体にも環境にも無害で安全な素材から作られています。